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ビタミンB2の新たな機能

ビタミンB2はエネルギー産生に働くミトコンドリアを活性化することで細胞老化を抑制
 
ヒト細胞にDNAを傷つける薬剤で老化状態を誘導するストレスを与えても直ぐには老化せず、SLC52A1というビタミンB2を細胞内に取り込むタンパク質(ビタミンB2トランスポーター)の産生量を増やすことで細胞老化に抵抗性を示します。
 
細胞に老化ストレスを与えた後に培養液のビタミンB2含有量を増やす実験を行ったところ、培養液中のビタミンB2の量に応じて老化への抵抗性が強くなります。
 
ビタミンB2は細胞内でフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という物質に変換され、エネルギー産生など生命活動に必要な化学反応を促進する補酵素として働きます。
老化ストレスを受けた細胞ではFADの存在量が増えたことから、細胞内に取り込まれたビタミンB2はFADに変換されて老化抑制に働いていることがわかりました。
 
ビタミンB2は老化ストレスを受けた細胞のミトコンドリア活性を高め、老化状態に陥るのを防いでいることが明らかなった。
 
ビタミンB2は食事やサプリメントにより容易に摂取することができ、万一過剰摂取しても速やかに体外に排出されるため、ビタミンB2による細胞の老化抑制効果を応用すれば、簡便かつ安全な加齢性疾患の治療薬として期待される。